●河村卓馬インタビュー
その穏やかな風貌と誰からも愛される性格から、別名”神様”としてしられる2005年度KOGチャンピオン、河村卓馬のインタビュー。一本芯が通ってます。
名前、歳、ライディング歴、血液型
河村卓馬、29歳、ライディング歴10年半。血液型はAB型。たいがい誰も血液型を当てたことはないんだよねー。
ライディング始めたきっかけは?
結構小さい頃から自転車で遊ぶのが好きで、小学校3年生くらい(9歳くらい)のときにレーサーのマングースのチャリを買って、その前の幼稚園の時とかもインチキBMXで家の近くの世田谷公園とかで階段を走り降りたりしてて、小学校3年の時に買ったマングースが1年乗ったか乗んなかったかくらいで盗まれて、見つかったんだけれど壊れてて乗れなくなっちゃって、一旦BMXから離れてサッカーにはまって、高校位のときにスケボーをやったけれどあまりはまらず、でも何か打ち込むのが好きだからなんかやりたいなーと思っていて、高校卒業して大学で北海道に引っ越して、大学で何をやろうかな、と思いつつ、サッカーもやりたかったし、BMXがちょうどその頃、テレビCMの影響か高校の時でも回りでBMXやりはじめた人が結構いて、BMXもちょっとやりたいなぁーと思っていて、そしたら大学の先輩が学校の中でやっている人がいて、ちゃんとやっているのを見たらすごく面白そうで、最初に黒いモラレスを買って、その先輩に教えてもらって、その時、函館でチャリをやっていた人は長い人でも1年やったかやってないかってくらいの人ばかりだから、2、3ヶ月くらいやっていたらみんな同じくらいのワザのレベルになって、そっからはもうビデオを見ながら、このワザやろう、っていうのを、教えてくれる人もいないから、自分で見てやっていて。
チャリとかビデオとかはどこで買ったの?
ビデオはその一緒にやっていた人が持ってたビデオ、Baco5とかだったかな。を見せてもらって、1年くらい経ったころに、札幌のライダーとつながって、その札幌のライダーが和田直哉とか、沢山ライダーがいて、そっからビデオを貸してもらって、見たのはDorkinシリーズのウィリーズとか、Westcoast4130、エッガー、ジェシー、全盛期のころをみて、特にエドガーが好きだった。モラレス乗っていたのもあったけれど、動きが読めないっていうか、スタイリッシュな感じが好きだったねー。で、最初はでも探り探りやっていって、ファンキチキンやったり、ラードヤードやったりで、フロントトリックはそこそこやったんだけれど、当時フロントワザやってたらちょっと腰痛が出てきて、フロントワザよりラードヤード、カブースを多くやっていて、やっぱり多くやっていたワザが面白くなってきて、最初はオリジナルワザを考えたっていうか、1人で乗っていたから、必然的に自分が考えたワザをやるしかなかったっていうか、それを突き詰めて、アレンジを加えて、アレンジを加えて、ってやっている内に今乗ってる方法に変わっていって、オリジナルとか意識するようになったのは東京に戻ってきてからなのかもしれない。北海道は5年と8ヶ月いたね。大学は4年間で卒業して、その後北海道の生活がすごくすきで、卒業してから学生の頃からやっていた居酒屋のバイトをしながら、安いアパート住んで食っていってて、やっぱりチャリを本気でやりたいって思っていて、就職をしなかったんだけれど、したらやっぱり北海道にいると冬が雪積もっちゃって乗れるところも、ないことはないんだけれど、狭かったりなんだりで、なかなか厳しくて。それでチャリを本気でやろうと思って、東京に帰ってきて。で、実家の仕事を手伝いながら、ずっと乗るやり方で、東京帰ってきてなんだかんだで5年たつね。最初はエキスパートから始まり。最初はKOGをエキスパートで出てたころは、プロクラスっていうのはホントに意識してなくて、大会で自分の乗り方が出来たらいいかーくらいで。したらエキスパートで決勝とかいけるようになつて、そうなってくると人間欲が出てきて、「こうなったらとりあえず、エキスパートで優勝いけるかなー」みたいな感じでやってって、運良くっていうか、エキスパートで優勝できて、じゃあもうプロでやろうってプロにあがっていきなり4位になっちゃったりして、やっぱりまわり東京きてからいろんな人のライディングを見てると、高志にしろ、旭にしてもヤンマーやヒロ、光太郎にしても、みんな技の数も多いし、バリエーションも多いし、でも俺は結構偏った乗りかたするから、それで食うっていう意味で言ったら俺はプロクラスではないなー、と思いながらも、出させてもらえてるし、そういう感じで大会の2分間を自分の乗り方で乗って、それをいろんな人に見てもらえたら。でみてる人がそれでよろこんでもらえたらいいなーっていう感じでやってた。
チャリで食いたいって気持ちはある?さっき言ってた技数が少ないからとかチャリの技術とかを除いて、純粋にチャリで食えるとしたら?
あー、けどね、そこはなんか自分でも全然あんまりそのことについては考えたことはないかな。ま、食えたら食えたでいいのかなって思えるし、やっぱりそれで食うってなると、ライディングのために削らないといけない部分も出てくるし、チャリンコもすごい好きだけれど、遊ぶのも好きだし、チャリと全然ちがう仕事をするのもキライじゃないし、だからプロっていう意識は、光太郎とかと比べたら全然ないと思うね。雑誌の取材も何回かやったことあるけれど、プロでやっていく、ってなったらそこでギャラは、みたいな話になると思うけれど、なんかあんまそこに結びつけるのヤだから、そう言う風にしてまではと思うんだけれど、今の自分のスタイルのままで、そういうサポートについてくれる何かがあるとしたら、すごい面白いかなと思うけれど、現実は難しいだろうなぁっていう。ゲンに光太郎とかヒロとか、プロで食ッテイルやツラがいて、そこがトップにいて、若いコもそこを目指す人も沢山いるもんね。そこのポジションに去年のKOGでシリーズチャンピオンになって、その位置にかなり近いところにいる俺が、やっぱりそういう風にプロになっていかないと、下の若いコも、「ああ、KOGで優勝しても食っていけないんだな」みたいな感じになっちゃうのもよくないのかな、って思うと俺も自転車こんんだけできんだよ、って方向にいった方がいいのかな、って思うこともあるね。
ホント昔からKOGはあれだけライダーが集まる大会もそうそうないし、優勝どうこうより、みんなで集まって乗るのが楽しくて昔から大会いってるし、でも人によってはKOGだからってピリピリしちゃう人も出てくるのは当然だな、って思うけれどちっちゃい大会でもピリピリするスタイルで出てる人もいるだろうし、中には厳しい意見を言う人もいれば、そういうのを抜きにしてKOGを楽しんでいる人も多いだろうし、そっちの方が多いと思うし、そういうもっと楽しんでるよーって人が増えれば励みになると思うし。
卓ちゃんが去年KOGでチャンピオンになったけれど、KOGに求めてきたものっていうのは?
KOGはホント、特にプロクラスになってから思ったのは、ライダーにとっての最高のショータイム的な時間かな、と思う。ただ一般の人が大勢いるところでショーをするのとは空気が違う。KOGのプロクラスに出るのは。ライダーがあんだけ多いなかで見せるってことは、当然プレッシャーもすごいあるけれど、それを乗り越えて気持ちよく乗れた時、キマった時は、まわりが沸いてくれたときは気持ちいいね。それを求めているかも。あの空気を。固い緊張感をヤダっていう人もいるけれど、俺はそれを楽しめるようになった時は、出てて面白い。2分間を1人を独占できるっていう。あとはそこでどんだけ自分をアピールできるかっていう。なかなかその2分間で100%を出し切れたことは今までないし、そこで優勝を求めている、っていうよりその2分間で、どんだけ自分を100%に近いパーセンテージで見せられるかな、っていうのが毎回の目標で、だからといってメイク率ばっかを意識して練習するのもイヤだし、だから大会でも2分間を絶対決められる、っていうので使い切りたくないし、自分の自然体を見せきって100%見せられればそれがベスト。それはKOGに限らず。
去年世界線いったときとか自分出せたかなー、って思っても評価が低かったりもするし、KOGとかだと自分ではイマイチだったかなと思っても、決勝にのこれたこともあったし、KOGだと3人でジャッジする、っていうのが自分もエキスパートノジャッジをして、これはジャッジには文句言えないなーって思って。出てるみんなが違うことをやってるから、それを点数つけるとなると誰も文句言わないようにやるとなったらそれこそフィギュアの世界になっちゃうし、もしKOGがそういうスタイルになっちゃったら、出るかなーって思うし。だって100%出して、この人には勝てないっていうのが見えてきちゃうし。この人に勝つにはこれを出さないであれを出せば勝てるな、みたいになったらフリースタイルじゃないなーって思うし。やっぱりフリースタイルでやっている以上、自分がやりたいのはなんでもいいし、ジャッジの評価もなんでもいいと思うし、結果はそこまで固く意識しちゃうと自分を追い込むだけだし。
普通に順当にいったら、俺から見てヒロに勝てるライダーは普通に見たらいないかなーって。あのテンポでハードトリックをガンガン出してたら、フィギュア的にみたらヒロには勝てないし、でも去年のシリーズ的に見たら俺が1位になれて、2位が光太郎で、3位がヒロで、その時点でKOGはそういう見方で見てるから、誰もが楽しめるんじゃないかな、って思う。みんな思ってるかわからないけれど、俺が優勝したことで、みんなの希望は増えたんじゃないかと思うね。(笑)俺はライディング偏ってるし、そんな飛びぬけてセンスがいいとは自分でも決して思わないし、それでも自分のスタイルを追及して、見せ方を工夫するっていうか、自分の世界観を固めていけば、誰にでも可能性はあると、みんな思うかなぁ、って。そういう影響を与えられたらいいかなと思う。ライディングだけでも面白くないかな、って思う。せっかく音も選べるし、自分の好きな音楽でもいいし、ライディング単品で考えるのではなしに、2分間全体の空気を全体を見て表現できれば、っていうのを考えてるかな。
旅自体が好きそうだけれど、卓ちゃんに取っての旅って?
俺もチャリに限らず感じることが大切だな、って思っていて、思うがまま、気の向くままって大切かなっておもぅて、学生のころに修学旅行とかあるけれど、決まった流れの中で自分がついてくだけだけれど、旅って言うのを実感したのは大学の4年の時に車にチャリ積んで、北海道から九州まで行ったんだよね。最初は1人で東京まで行って、その時にアキルジャムかなんかにあわせていって、そこで地方、静岡、大阪、名古屋のライダー、旭とか岡山のヒロシとかいて、その辺でつながりをちょっとつながったところで旅を始めたんだけれど、まずはDig-itにいろいろ情報を聞いて、旅したんだけれど、その時一番楽しかったのは出会いだったし、特にライダー同士の出会いがすごく面白くて、みんななんではじめてあった人にここまで優しくできるんだろう、っていうのがあったし、色々トラブルもあって、大阪で友達に携帯水没させられて、電話が使えなくなって、そっから岡山いって、福岡いって、福岡でストームいって、山さんとか会って、どっから来たとー?って「いやー北海道から来ました」って「宿とかどうしとると?」って「まぁ車の中」とか言うったら即答で「ウチとまりに来なよ」って、今までそういうのって実家だったからのかなかったから、凄い新鮮で、いい人だなーって、でもそこで財布を無くし、免許、カード全てなくし、実家から現金だけ送ってもらってなんとか実家まで帰ったんだけれど、でもそうやって人と人のつながりが面白くて、それもあってBMXにのめりこんだのかなぁ。その旅が無かったら、大学卒業しても「チャリンコに」ってならなかったと思う。そのころって迷ってる時期で、就職しようか、実家に帰ろうか考えてて、そういう時に旅して、色々人と出会って、色んな生き方あるな、って思って、その時にBMXにはまっていたのもあったし、自分が納得できるまでやらないと、次のことが見えてこなかったから、自分が満足するまでやろう、って1年して東京に戻って、それまで高志とかBSとか行ったりしてるの見て、海外の大会とか行ってみたいなって思ってたときに、Dig-itのスキップさんに聞いて、まだ俺はそのころエキスパートだった気がする。それで世界戦行くってなった時もクラスどうしよう、くらいでそしたらスキップさんが「卓馬だったらプロじゃなきゃだめ」ってじゃあせっかくだからって初めてプロクラスで出てって、予選で予想以上に、自分でもここまで乗れたのは初めてくらい乗れて、それでなんとか決勝いけて、そしたら決勝で思ったけれど、日本人って海外でどう思われてるんだろうって思ってたかれど、そういう枠組みじゃなくてピースに見てくれて、失敗しても成功しても盛りあがってくれるし、そういうところで海外の大会はどんどん年に一回は生きたいなー、みたいな。心の中では一回海外に住んで、生活してみたいなーっていうのはあるけど、去年おとといくらいは真剣に考えてて、ヨーロッパの方は行ってみたかったなー。でも家の仕事も、親も大切だし、現状がなかなか厳しいかなと様子を見てるうちに30手前で、いくなら今いかないとって歳になってきたし、ホントはもっと早く気づいていればいっておけばよかったのかもしれないけれど、そのくらいの歳の時は海外行ってってことは全然考えてなかったし、旅とか普段の生活してるところを抜けてどこか行くっていうのは刺激あるし、そういう意味で旅とか好きかなーって。最近思うのはもっと日本を見た方がいいかなって思ってて。海外も面白いけれど、落ち着くところは日本なんだよね。実際海外に住んだらそっちに一生酢みたいかなって思うかもしれないけれど、今のところ海外は刺激をもとめて、一時的にいってみたいなって。日本を銃弾した旅以上にもっと日本を見たいなってあるし。当時行った時と今とは感じ方も違うし、そのころどこ行っても誰も知らない人ばかりだけれど、今いったら「河村卓馬だ」ってなるのが不思議だよね。園時間の経過が。5年間でこんなに変わるんだ、って。でも今年は沢山動きたい。海外の大会も世界戦だけじゃなくてアジアも行きたいし、ヨーロッパ、落ち着けばチャリ抜きで行きたい国もあったりして。インド寄りの方とか行ってみたいなーとか。ベトナムとか。
チャリ抜きっていうか、大会抜きっていうか。チャリ持っていった方が面白くなると思う。何か困った時に「チャリあれば」って言う気がする。なんか会った時にチャリさえあれば、って思うかな。音楽やっている人がどこいっても聞かせられるように、そういう意味で自転車はいらないな、って思ったらホテルにおいておけるし。せっかくこういう行き易い時代にいるし、いけるならどんどん生きたいなーと。旅は面白い。
照明とか作ってるよね
なんで照明、って言われると自分でも考えちゃうけれど、工作みたいなもんだよね。紙で何か作ってるのが面白くて、照明にもなるようなオブジェがいいかな。明るい時にみて面白い形してて、暗くなって電気つけたらまた2度おいしいみたいな。照明のコンテストみたいなのがあって、それになんか出したいなーみたいな。仕事とチャリで最近は全然そういうの作るのとかやってなかったけれど、面白いのが作りたいかな。どちらかっといったらそっちで食いたいかな。自転車よりも。モノを作って。家の仕事もモノを作ることなんだけれど、依頼を受けて、それを作るから、自分で提案をして、作って、食べれたらいいなぁと思う。ビジネス的に考えたらそっちの方がいいかなぁ。それも自分のベースを色々固めて、それでいけそうなら行かもしれないし。半分趣味で作る感じで。
将来のプランは?
自転車に関して言えば、特に大きな動きはないと思うけれど、自分のスタンスで、やりたいスタイルで、やりたい技やって、大会は今までどおり普通にあれば出るし、去年KOGを優勝したのを結果にメディアの声も掛かるようになって、自分が力になれれば力になりたいし、今はそこで別にお金どうこうは考えないけれど、そこでなんかしらで帰ってくるものはあると思うし。Ollieに乗った生地も北海道の友達も見てくれたりして、自分のことのように喜んでくれた奴がいたりして、そういうのがあると出た意味があるし、励みになるし、そこに出た価値は自分はもうもらっているし、自転車に関しては自分のスタンスで、ヘタに考えこんで、なんかやんなきゃー、ってなってもなかなか歯車かみ合わないから、自分の自分にしかできない表現の方法はあると思うから、俺は俺でやってこうかな、って思ってます。